新しい年を迎え、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
冬の澄んだ空気の中で、静かにこれからの一年を思い描く季節となりました。
近年、臨床試験や医療をめぐるニュースでは、AIの活用、分散型臨床試験(DCT)の広がりなど、医療や臨床試験の方法も様々になってきました。また、治療の選択や研究への参加、データの利活用など、「正解が一つではない問い」がますます増えているように感じます。医療の進歩とともに、私たちはしばしば難しい意思決定に向き合うことを求められます。
医療には、医療者だけでは決めきれない課題があります。患者さんやご家族を加えた対話は欠かせませんが、それだけでも十分とは言えないかもしれません。なぜなら、ヘルスケアは人が生きていく上での基盤の一つであり、「医療とは無関係」と思っている市民も含め、実は誰一人として無関係な人はいないからです。そして私たちは、ある日突然、治療の選択や研究参加など、医療的な意思決定を人生の中で求められる立場になる可能性があります。
だからこそ、臨床試験を含めた医療について考える場は、専門家だけの議論に閉じたものではなく、多様な立場の人が交わり、考え、語り合える場所であることが大切だと思います。
理事として、私はJi4peが、医療者や研究者・研究専門職だけの議論の場でないことはもちろん、患者・家族と医療者だけの対話にとどまる場でもなく、社会全体を含めた人びとが行き交う「Cross
Road(交差点)」のような存在であってほしいと願っています。
異なる経験や価値観が出会い、ときに立ち止まり、新しい方向へ進み、気付かなかった視点が生まれます。そのような出会いの積み重ねが、よりよい医療、そして私たちの未来につながっていくと信じています。
本年も、Ji4peは様々なイベントを企画しています。
皆さまと共に考え、学び、語り合える場となりますように。
どうぞよろしくお願いいたします。
(理事 藤原紀子)