ウランガラスのテーブルウェア
ウランガラスが生産されたのは1940年代まで。現代では全くと言っていいほど生産されておりません。市場で出回っているのはほとんどがアンティーク品になります。
なぜ美しいウランガラスが生産されなくなったのか?
原因は第二次世界大戦期からのウラン統制です。原爆の原料となったウランは戦略物資として厳しく管理され、一般に扱うことができない危険物質になってしまいました。そして、工芸ガラスへの用途は途絶えることになったのです。
しかし、ウランガラスは危険なものではまったくありませんでした。
現代ではウランと聞くと危険な放射性物質を連想しますが、天然のウランは安定しており原子力発電の燃料などに使われるものとはまったく別物、自然界に存在するほかの物質と同様にほとんど放射性物質を出さないんです。また、ガラスに色をつける際のウランの使用量はガラス1kgあたり約1gとほんのわずか。人体への影響はまずありませんのでどうぞご安心ください。
ウランガラスが制作された当時は、ウランは危険物質ではなく、美しい色ガラスを生むための、数ある技法のひとつだったのです。美しい色ガラスをつくるためにさまざまな鉱物が混ぜられますが、ウランのほかよく知られたものではクリスタルガラスに純金を用いるバカラの「ルビ―ガラス(金赤)」などもあります。
紫外線による蛍光現象は色ガラスを作る過程で偶然発見されました。人工的に紫外線を照射する技術が無かった当時の人々は、朝焼けや夕焼けの光に当てて蛍光色を鑑賞していたそう。なんともロマンチック!