RÉSONANCE René Lalique × ONDO
― 光と素材、時を超えた対話 ― #2
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先週に続いて、ギャルリーオルフェで開催された「RÉSONANCE René Lalique × ONDO ― 光と素材、時を超えた対話 ―」より、展示レポートと特別茶会の様子をお届けします。
先週の記事は ▷ こちら
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今回の立役者の谷本あけみさん。伊賀でアトリエを構え、陶芸家、アートプロデュースなど多岐にわたる活動を行われています。
この度の展覧会は、谷本あけみさんと三重中央開発株式会社、資源循環システムズ株式会社が共同で再生プラスチックをアートに活かすプロジェクト「ONDO」とのコラボレーション企画となっております。
茶会第二部は抹茶席。まずはウェルカムドリンクとして伊賀のお茶とメレンゲ菓子が振舞われました。パリ在住経験の谷本さんによるとフランス料理では卵白がたくさん余って捨てられるのだとか。卵白を活用したメレンゲ菓子にもサスティナブルな願いが込められています。
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つづいては点心です。黒い折敷に乗ってお料理が運ばれてきました。この折敷は今回のために作られた再生プラスチックの特別製です。器は谷本さんの陶作品とアンティークバカラやラリックのコラボレーション。
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御料理を担当された牧田旬加さん。京都、東京の料亭にて十数年懐石料理を学び、副料理長を経て独立。現在は京都を拠点に出張料理、茶会、料理教室など幅広く活躍中です。今回の料理は谷本さんと共に相談しながら作られたそうです。
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そしていよいよ福森茂貴さんによるお茶の時間。
福森さんは、三重県伊賀市生まれ。華道本能寺・表千家流。幼少より父・福森秀斎より華道、茶道を学び、現在は長年培った正統な技術と深い造詣をベースに、地元伊賀市の地域文化向上や子どもたちへの伝統文化継承に力を注いでいます。
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立礼卓はすべて再生プラスチックから制作されたもの。伊賀のリサイクル工場で谷本さんが見出した再生プラスチック。その活用例の最初のピースとして作られたのがこの立礼卓です。お茶の世界の「侘び寂び」「見立て」という美意識をヒントに再生プラスチックのアート事業は始まっています。
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そして今回、再生プラスチックアートは、時を超えて受け継がれるアンティークガラス工芸と新たに出会いました。水差しにはルネ・ラリックによる鉢「インコ」、茶入に蓋物「4匹のスカラベ」、茶碗にはボウル「コキール」が取り入れられました。これも茶の湯だからこそ実現した縁ですね。
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伊賀在住の谷本さんと伊賀のリサイクル工場、そして地元伊賀で茶道を行う福森さん。今回の茶会は伊賀尽くしです。お抹茶も伊賀「ふたば園」のもの。そしてお菓子も伊賀。「いせや」によるお菓子「月待」は、里芋あんにクルミがアクセントの今回のために作られた特別製。とっても秋らしいお菓子で芭蕉の句が名前の由来になっています。谷本さんの陶器に乗って提供されました。
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茶碗はラリックのほか、谷本洋さんの陶芸や江戸時代の焼物などが登場。テーブルには様々な器が並び、皆さん興味深そうにご覧になられていました。抹茶席は二日ともあいにくの雨模様となりましたが、足元の悪いなかご来場いただいた皆さま誠にありがとうございました。
会場には福森さんによるお花がラリックの花器、そして再生プラスチックと取り合わせて生けられています。
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床の間に生けられているお花。伊賀から京都へと運ばれてきたものですが、実はこのなかには植物じゃない人工物が混じっています。黒いうねうねしたツルみたいなもの、これ、再生プラスチックの廃棄物なんです。工場でリサイクルされる過程で出来た「自然」の造形物なのです。
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ラリックの花器の下の塗り板。ユニークな形と表情で素材が気になるところですが、こちらも再生プラスチック。マットな光沢感が墨の色を感じさせます。
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うごめくようなシルエット、ダークグレーの不思議な塊。再生プラスチックの「花器」がラリックと共に展示ケースに並んでいます。
これら再生プラスチックによる品々は、素材はプラスチックごみという人工物ですが、すべて自然にできた造形物。加工成型する際に型からはみ出したバリだったり、フィルターで濾過していく際の不純物の集積だったり、プラスチックをリサイクルしていく過程で日々大量に生まれてくる廃棄物なんです。これまでただ廃棄されるだけだった物体が、アートとして全く違う見方で展示されているのが面白いですね~。谷本さんは毎日のように工場に出向き、ヘルメットを被って「いいかたち」を求めて探し歩くのだそう。宝探しをしているみたいですね。
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吹き抜けに展示されている大きな円形の作品。これはマンホールの縁取りをするために使われて廃棄された物体です。中秋の名月に合わせて満月のように会場を照らしてくれています。ススキと柘榴、朽ち木に絡みつく蔓を辿っていくうちに、伊賀の秋の原風景が広がります。隣にはルネ・ラリックの大型の花器「ソフォラ」、「つむじ風」、そして再生プラスチックの花器が並んでいます。
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ラリックの香水瓶にも小さなお花が。野の花たちが生き生きと咲いています。荒々しい枝振りから繊細な花びら、蔓の先の実の一つにいたるまで、会場全体を通して福森さんならではの視点で命の循環が表現されているかのようです。
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香水瓶の敷板として使われているのは再生プラスチック製。こちらはお茶会でコースターとしても活躍してくれていました。ディテールを見てみると、断面に筋が入っていたり中央に細かな穴が空いています。これも成型時に自然にできたもの。
伊賀にリサイクル工場を持つ三重中央開発の方々によると、いろんなリサイクルが世の中にはあるけれどまだまだ難しいのがプラスチックのリサイクル。最も消費量が多いのにリサイクルできていない。できるものが限られてしまう。なぜなら社会で求められるような高品質で均一な製品を作れないから。不純物が入ったり気泡が出来たりと、製品化がむずかしい。しかし見方を変えればそれが味になり「詫び寂び」のお茶の世界やアートの分野で輝いてくれるのではないか。捨てられるゴミからかっこよくてクールな素材へと、谷本さんに見出されたことでこれまでの価値観が大きく変わったそうです。
谷本さんと三重中央開発のプロジェクト「ONDO」は、さまざまな取り組みを通して社会が持つ再生プラスチックへの見方を変えようとチャレンジされています。百年二百年と残り続けるアンティークのように、再生プラスチックが長く長く愛されるような未来もひょっとしたらあり得るのかもしれませんね。そんな未来が描けるかどうかは私たちの意識次第なのかもしれません。
谷本あけみさん、三重中央開発の皆さま、このたびは貴重な展示会をつくっていただきありがとうございました。プロジェクト「ONDO」がどのように育っていくのか、今後のご活躍をお祈りいたします!
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【ご紹介】
谷本 あけみ / Akemi Tanimoto(@akemipotter)
ONDO from waste to wonder
伊賀の地でスタートした「ONDO from waste to
wonder」は、三重中央開発が誇る圧倒的なリサイクル技術力と、伊賀焼で知られるアトリエ音土の谷本洋・あけみ夫妻の感性が響き合って生まれた循環美学のプロジェクトです。役目を終えた廃材(waste)に命を吹き込み、新たな感動(wonder)へと昇華させる――そのアプローチは、歪みや不完全さに美を見出す茶道の「見立て」や「侘び寂び」の美学そのもの。職人の高度な再資源化技術とアーティストの洗練された視点が融合し、単なる資源の再利用を超えた一期一会の価値と持続可能な美を力強く紡ぎ出します。
抹茶席
席主・挿花 福森 茂貴 / Shigetaka Fukumori(@fukumorishigetaka)
点心担当 牧田 旬加 / Junka Makita(@jun.ka1012)
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特別展示のご案内
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先週末で無事終了いたしました。
皆さまご来場誠にありがとうございました。
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RÉSONANCE René Lalique × ONDO
― 光と素材、時を超えた対話 ―
9月25日(金)~10月3日(土)
※9月25日(金)、26日(土)、27日(日)、28日(月)の茶会中は展示の一部をご覧いただくことができません。ご了承ください。
ギャルリーオルフェ
京都市東山区新門前通梅本町258
今秋の特別企画として、家庭から廃棄されるプラスチックの再生素材で制作された茶道具などのアート作品とバカラやルネ・ラリックのアンティークガラスのコラボレーションをお届けいたします。
陶芸家・アートディレクターとして活躍する谷本あけみ氏が三重中央開発株式会社、資源循環システムズ株式会社と共に取組む「ONDOプロジェクト-廃棄から美へ-」の転生樹脂(再生プラスチック)のアートとしての可能性を探ります。
100年もの時代を超えて残るアンティーク品と、再生プラスチックから生まれたアート作品との新たなコラボレーションをお楽しみください。
詳しい情報は こちら をご覧ください。
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催事のご案内
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今週末までの開催です。
ぜひご来場くださいませ。
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BOLS・1987 × GALERIE ORPHEE Antique Collection
10月3日(土)~10月11日(日)
11:00~19:00|水曜定休
BOLS・1987 名古屋本店
名古屋のブティックBOLS・1987での展示会を開催いたします。
BOLSさんでの展示会は今年で4年目となります。
ルネ・ラリックを中心に、バカラやシルバーアイテムなど、多数揃えてお持ちいたします。
自然光が差し込むラグジュアリーなフロアにて、いつもとは違ったアンティークガラスの煌めきを感じていただけることと思います。
来場は予約制となっておりますので、BOLSのWEBサイトの予約受付から、またはお電話にてお問い合わせくださいませ。
▷ BOLS・1987
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