こんにちは。
アンティックかとうWEB担当の杉本です。

アンティックかとう / ギャルリーオルフェより新着品のご紹介や催事のお知らせをお届けいたします。

 

8月も後半戦。毎日暑いですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
夏と言えば海。今年の夏は淡路島の海へキス釣りに行ったり、兵庫の北日本海の香住にウミウシを探しに出かけてきました。
今回は、海の生き物たちがにぎわう作品をご紹介いたします。

 

ガレと日本の夏の海

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エミール・ガレ|海中図把手付花器 1876年~1889年頃

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網目の中を泳ぐ鯛や海老、小魚たち。青い菊の花。

海中の景色を描いたエミール・ガレ作の陶芸作品です。

 

なんといっても網目の意匠が大変ユニーク。

裏側まで全体が網目文様で覆われており、一つ一つ細かい糸の表情まで描き込まれています。

 

 

網目文様や平面的な構図がとても日本的ですよね。

ガレのジャポニズム、夏の海バージョン!といった感じでしょうか。

 

 

網目文様は、漁師の網の目の形を元にした図案で、江戸時代に流行。

簡潔でリズミカルな曲線が美しく、陶磁器の文様や小紋、手拭などに描かれてきました。江戸時代後期には網目文を実際の漁網に見立てて魚・海老・蛸などを配した文様が生まれ、漁師や魚市場の人々に「大漁文」として愛好されました。また、網打って一網打尽にするように敵を打ち負かすようにと武将の紋に使われたりもしたようです。

 

帷子「白麻地網目と注連縄に海老文様」 江戸時代

 

染付皿 江戸時代の「大漁文」をモチーフにした現代の意匠

 

探してみたら着物やお茶碗などなど、色んなところで見かける日本人に馴染みの深い網目文。日本の伝統的な吉祥文である網目をガレはどこで目にしたのか・・・気になるところです。熱心な日本美術愛好家でもあったガレは、浮世絵や陶芸など、さまざまな日本の工芸品を蒐集していたそうです。きっとそのなかで網目文様と出会ってびびっとインスピレーションを受けたのでしょう。

 

 

網は金彩の上に朱色で細かい線を描いており、かなり手が込んでいます。

魚たちに食いちぎられたのでしょうか、ところどころ網が破れています。

 

 

よく見ると、網目を潜り抜けるように魚たちの姿が描かれているのも芸が細かい。ぜんぜん捕まえられていないですね~。楽しそうに泳いでいます。

 

魚や海老の描写は日本の浮世絵からの影響をすごく感じますよね。

参考資料↓ 若かりし頃のガレもこのような絵を見ていたのでしょうか?

 

葛飾北斎 木版画 1831年(江戸時代)

ガレの陶芸やガラス作品には、北斎漫画からの転用された図案がしばしば見受けられます。

 

鍬形蕙斎 鳥獣略画式 1797年(江戸時代)

こちらは北斎に大きな影響を与えた蕙斎の絵。今で言う漫画・イラスト本ですね。簡略化が潔く、ゆるかわいい。

 


ガレの日本愛あふれる夏の海は、いかがでしたでしょうか。

 

アールヌーボーを代表するフランスのガラス工芸家として知られるガレですが、実は元々は陶芸家でもありました。

 

1868年頃、ガレは22歳の時に父と共に最初の陶作品を制作しています。というのも、ガレの父は著名なエナメル絵付師であり、ガラスや陶器に絵付けした作品を販売する家業を営んでいました。ガレは父の仕事に携わりながらアールヌーボーの時流を取り入れ、ジャポニズムを吸収し、自身の芸術を昇華させていきました。ガレは1889年の万国博覧会にて陶芸部門で金メダルを受賞。しかし、その後はより人気が高く新しい芸術性を追求できるガラス制作に没頭するようになり、1890年代後半には陶作品の制作を終えています。

 

じつは今年からガレの陶芸作品の収集に力を入れています。

直近で入荷した品をいくつか先行してご紹介いたします。(いずれもWEB未掲載品。)

 

エミール・ガレ|扇面草花文花器

SOLD

 

エミール・ガレ|明治九谷風 花鳥文小物入れ

 

エミール・ガレ|古伊万里染付風 獅子型一対燭台

 

 

ガレのキャリア初期に制作されたユニークな陶作品は、どれをとってもユニークで私たちをワクワクさせてくれます。

 

「ガレの陶芸はあまり知られていない」

「ガレは陶芸を通じて本格的に芸術の実践を始めた。たとえ同時にガラス製作も始めたとしても...」

ガレ作品の著名な研究家、フランソワ・ル・タコンは陶作品の魅力をそのように語っています。

 

ガレの陶作品は、今回ご紹介した作品以外も今後も継続的に入荷予定です。

ただ、お探しの方の元へとすぐ売れてしまったり、WEBへの掲載も持ち回りが終わってからずっと後になります。ご興味のある方はぜひギャラリーにてご覧にいらしてください。

作品について購入希望・ご質問ございましたら、お気軽にこのメールに直接ご返信ください。WEBフォームほか、メールやお電話でも承っております。

どの作品も一点もののアンティークにつき、店舗にて在庫数やコンディションを確認した後にご連絡をさせていただきます。

在庫状況によってはお時間を頂戴いたしますが、どうぞご了承ください。

お読みいただきありがとうございました。

次回配信もよろしくお願いします!

 

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