盛夏の候と夏の虫
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梅雨が明けて夏本番、暑いですね~!
セミが一斉に鳴き始めトンボが元気に飛び回る・・・そんな夏の虫たちの姿を描いた作品をご紹介します。
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エミール・ガレ|蝉に蜻蛉文 装飾皿
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セミ、トンボ、カゲロウ、夏の虫たちを大きく描いた大胆な飾り皿。
19世紀末頃に制作された初期のエミール・ガレ作品です。
当時フランスをはじめとしたヨーロッパではジャポニズムが流行しており、日本が初めて出展した1867年の万博で、ガレはいち早く日本美術に感化されました。ジャポニズム以前、ヨーロッパでは昆虫が工芸品の主役として描かれることはまずありませんでした。浮世絵や陶芸など、ガレはさまざまな日本美術に触れる中で、季節の移ろいと共に生きる身近な生き物たちへの眼差しを見出し、その美意識を自身のガラス芸術に昇華させていきました。
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直径29㎝と大型のお皿で、全面に大きく絵付けが施されています。
虫たちは平面的にデフォルメされており、エナメルの鮮度を保ったまま生き生きとした表情で描かれています。左右非対称で余白を活かした構図の中にもガレが深化させたジャポニズムが表現されているよう。
本作はサインもユニークで、よく見ると絵の中に隠れていますよ。
わかりにくいですが、草の絡まった葉の形が「E.Galle」という文字にもなっています。お店にて展示中ですので、ぜひ探してみてください。
アールヌーボーからアールデコ期にかけて活躍したガラス工芸家、アマルリック・ワルターからも夏の虫テーマを取り上げます!
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アマルリック・ワルター|蝉文トレイ
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ガレと同じくセミをモチーフにしていますが、本作はまるで彫刻のような造形。今にも飛んでいきそうな躍動感。羽のブルーがさわやかでとても美しい色合いです。
アマルリック・ワルター Amalric WALTER(1870~1959年)
ワルターは、パート・ド・ヴェールの復元にいち早く成功したアンリ・クロスの工房のあった国立セーヴル製陶所内の養成学校を卒業し、1903年フランス芸術家協会サロンにパート・ド・ヴェール技法による作品を発表。それがドームの目にとまり、1905年からナンシーのドーム社でパート・ド・ヴェールの製造開発に携わります。第一次大戦後、ワルターはドーム社を出て自らのガラス工房を設立。彫刻家アンリ・ベルジェと協力し、1919年から1935年にかけて高度なパート・ド・ヴェール技術により少数の作品を制作しました。完璧主義のワルターは、作品に満足できない時はアトリエの外壁に投げ捨てていたと言われています。
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多数の色ガラスの粉末をペースト状にして型に詰め焼き上げることで、色彩が混ざり合い水彩画のような淡いグラデーションを生んでいます。
厚みのある素地も大きな特徴で、この作品も見た目に反してとっても重いです。まるで鉱石のような重量感があります。アルジー・ルソーともまた異なる、唯一無二のパート・ド・ヴェール作品となっています。
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アマルリック・ワルター|クワガタ文インク壺
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ワルター作品からもう一点、夏の虫クワガタをテーマにしたインク壺です。
左右の突起は蓋になっており開けるとインクを中に少量入れることができます。手前の溝はおそらく筆を置くための造りではないでしょうか。
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この光沢感! リアルですよね~。虫が苦手な方は要注意ですね。
ガラスでここまで色彩や質感をコントロールできるのはすごい。
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アマルリック・ワルター|ロブスター文トレイ
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最後にもうひとつワルターを。こちらはフランス料理でも愛されるロブスターがモチーフです。おもしろいです。
細長いトレイ型の作品でデスクやサイドボードの上をさりげなく飾る装飾品として制作されていますが、その造形力には目を見張ります。
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このロブスターの甲羅の表情、デティール。
そして対照的な背景の色彩のグラデーション、よく見ると海の中の泡のような表情まで描いています。小さな作品ですが、パート・ド・ヴェール技法のすべてが凝縮されているようです。
いかがでしたでしょうか。
今回は夏の生き物モチーフの作品をガレ、ワルターからご紹介させていただきました。夏に輝く一瞬の生命力を感じる作品たちでしたね。今年の夏はどんな夏になるのでしょうか?あっという間の季節、皆さま暑さに負けず夏を謳歌いたしましょうね!
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